配当と成長の米国株

ETFの選定。投資にも哲学を持ちたい。
どうもmican(@kata_mican)と申す。

米国株の一番美味しいところってどこだろう?

米国に投資する利点というのは、いろんな人が挙げている。

  • 成長国、人口増加国である
  • 株主を尊重する文化・制度が整っている
  • 覇権国である

というふうに、それは確かにそうだウンウンと。
だけど、それなら米国のどの株に投資すればいいの?

曰く、「VTIはほとんど米国全体への投資」*

ひとつには、米国全体に投資するという考え方がある。
米国全体が成長しているのだから、米国全体に投資すれば(長期的には)確実なリターンが得られるというわけだ。
たぱぞうさんがVTIをプッシュする理由もそこにある。

VTIの構成銘柄数は3600強。設定来平均年次リターン6.87%(2017年9月30日まで)。
設定は2001年5月24日となっているから、ドットコムバブル崩壊もリーマンショックも乗り越えてこの数字。

72の計算式は、おそらくご存知でしょう?
年次6%と見積もっても、72 / 6 = 12
12年で2倍になる計算。24年で4倍、36年で8倍。

今年NISA枠に投入した120万円が、定年退職の頃には1000万になっている計算。
課税やリターンそのものの鈍化で仮に3割くらい目減りすると考えても、十分すぎる。

でもね、僕はまだ若くて資金も多くない。だけどあと36年は現役で働ける(ということに一般的にはなっている)。
リスク許容度も高ければ、欲の皮もパツンパツン

それに投資そのものも楽しみたい

リスクの取り方は色々あるけれど、個別株ではなく、分散されたETFで少し攻めることを考えてみる

攻めのQQQ

ギャンブルが好きな人ならわかると思うけど、大きく勝つためには、「どこに賭けないか」という視点が重要になる。

とくに矛盾するような賭け方はしてはいけない。控除率のぶん持っていかれるだけだからだ。
全出走馬にかけるのは、賢い賭け方とはいえない。

もちろんそれはゼロサムゲーム、マイナスサムゲームの話。
プラスサムゲームであるとされる米国市場では関係ないのかもしれない。

だけど、ここではあえて、VTIのリターンを基準においてみよう。
VTIのリターンを下回るなら負けであり、上回るなら勝ちだ。するとあら不思議、ゼロサムゲームのできあがり。

ここでQQQというETFの成績を年次平均で見てみる。

Annualized returns, 3 years, 5 years, 10 years.

3年 5年 10年
QQQ 17.91 20.80 14.34
VTI 10.70 14.18 7.68
HDV 9.39 12.74 -
VYM 10.28 13.42 7.37

QQQの構成銘柄はNASDAQ-100指数の100銘柄。
VTIの3600銘柄という数に比べればどこに賭けないのかが明らかに明確で、賭けてないのはパフォーマンスが落ちる部分と考えていいだろう。

テクノロジーセクターが60%を超える構成なのも、成長に全振りって感じでとても良い。

よって(?)、QQQをいたく気に入ったのでポートフォリオの主力として採用する。

守りのHDV

米国株のいいところってどこだろう。QQQで取り込む成長と、もうひとつ、配当がある。
利益を株主へ還元するという考え方が浸透しているというところ。

ビジネス系の本によく出てくる、金のなる木、問題児、花形、負犬とかのなんとかポートフォリオってあるけれど、金のなる木がキャッシュを生み、そのキャッシュを花形や問題児に投下する。

いろいろ調べたりしているうちに、これを国全体で行ってるのが米国なんだと思うようになった。

低成長高配当のセクターから生み出されたキャッシュが成長分野に投下される。低成長企業が株主に還元してるから、国レベルでイノベーションが促進されるというわけだ。
イノベーションは世界中から頭脳を集め、労働者を集め、消費者を集める。
結果として低成長セクターも市場の成長の恩恵に浴することができる。

配当と成長のシナジー。
違うだろうか。

問題はこの循環の中で、我々投資家がどのように利益を得るかということだ。
QQQのように成長から利益を得る方法もある。
そしてもちろん、配当から利益を得る方法もある。

高配当ETFとして有名なのはVYMとHDVだろう。
リターンは若干VYMが優っているが、これは構成する銘柄の比率が違うためだ。

HDVは比率の高い方からエネルギーと生活必需品がそれぞれ20%強、電気通信が15%強で、情報技術は12%弱となっている。
「ディフェンシブ」な構成であるといえるだろう。

一方でVYMは比率の高い方からテクノロジーと金融がそれぞれおよそ14%と、不況に強いとは思えない構成だ。

テクノロジーはQQQで十分な比率を確保しているし、ここはHDVを選ぶ。
不況時に吐き出した配当金でテクノロジーの成長を促すことこそが、高配当銘柄の役割であると考えているからでもある。

不況に弱い高配当銘柄は思想的にも、今の自分には必要ない。

次の〇〇ショック

つまり、このブログは暴落を前提としているということだ。 この空前の株高では、新規参入はどうしても厳しく見えてしまう。
それでも、僕は暴落よりも機会損失を恐れる。

QQQとHDVの両輪投資であれば暴落暴騰どちらに振れても最適な行動が取れると考えた。
ポートフォリオの比率を買い増しによって維持することが、暴騰時は守りとなり、暴落時は攻めとなる。
詳しいことはまた書こう。

引用:
* たぱぞうさん。 http://www.americakabu.com/entry/vti


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