パフォーマンスを追うことの効用


悪魔の誘惑かもしれない。
どうもmican(@kata_mican)と申す。

複利の壁

「万人におすすめできる」ことの重要性

多くのブロガーが全米投資のVTIやS&P500連動を勧めるのは、多少デコボコがあるにしても「右肩上がり」を確信できるからである。
「右肩上がり」を確信できるというのは、複利が効くと確信できるということだ。
複利が効けば、資産は文字通り指数的に伸びていくことになる。

この複利の入り口にたどり着くことが預貯金率50%を超える日本人にはとても困難なことであるからして、
より低リスクな商品でもって人々を入り口に導こうというブロガーの皆さんはまるで菩薩のような方々である。

若いうちに入り口に到達したならば、無理のない程度に積み立てを続けていくだけで、定年退職の頃には5千万円や1億円という資産が見えてくる。
そこまで到達すれば、余生は涅槃で過ごせるというわけだ。

このような大乗的な観点から投資を勧めるならば、リスクを抑えたS&P500をお題目とするのが鉄板である。
そのまま定年退職まで唱え倒しても豊かな老後を送れる。

もちろんお題目を唱えさせることではなく、投資の入り口に立つきっかけを与えることが目的なのだが。

より湿った雪を

現世利益

しかし一度入り口に立ってしまうと、現世利益を求めたくなってくる。
だってギャルを抱きまくりたいのが男だろう?

何を隠そう、このmicanもそうなのだ。

先に進む前に確認しておくけど、micanは読者の投資行動に責任を負わない。

現在の価値と未来の価値

複利で転がしたとき、利率の差がどの程度結果に影響するか調べてみよう。
今手元にある現金の「未来の価値」を考えるのに役立つはずだ。

なお、税金は考慮していない。

経過年数 4% 6% 8%
0 1,000,000 1,000,000 1,000,000
1 1,040,000 1,060,000 1,080,000
10 1,480,244 1,790,848 2,158,925
20 2,191,123 3,207,135 4,660,957

今の100万円は20年後の219万円である。
今の100万円は20年後の321万円である。
今の100万円は20年後の466万円である。

例えば、今欲しい10万円分のものを我慢するとしよう。
その価値を20年後の22万円、32万円、46万円と比較してみる。

例えばmicanが先進的な機能を試すためにiPhoneXを買ったとしよう。
20年後に価値があるのは20年前のiPhoneXだろうか。それとも22万円、32万円、46万円だろうか。

例えばmicanがVRゴーグルを買って、ついでに少しずつUnityの勉強をはじめたとしよう。
20年後に価値があるのは20年前にはじめたVRだろうか。それとも22万円、32万円、46万円だろうか。

自分なら、20年前のiPhoneXなら22万円でもお金のほうをとるけれど、46万円よりもVRの体験のほうが魅力的である。

もちろん人によって違うだろうと思う。
けれども、今しか交換できないモノというものはあるのだ。

「若さ」というのはそれだけ価値がある。

35年後に保証された1億円よりも、今の500万円の方がずっとありがたい。
結局大半は投資に回すかもしれないけど、それだって35年後の1億円では得られない経験だ。

想定するパフォーマンスによって、投資に回せる金額が変わる

4%なら20年後に2.2倍になり、6%なら3.2倍、8%なら4.6倍。

では、それぞれの利率について、今の収入からいくらまで出せる?

倍率が高いなら投入金額が少なくてもいい?
もちろんそういう考えもありうる。

でも、micanに言わせれば逆なのだ。

想定パフォーマンスが良いほど、今投資できる金額も多くなる。

だってそうだろう。今のお金と20年後のお金を比べた上で、消費するか投資するか決めるのだから。
家賃光熱費通信費からはじまり、服、目新しいガジェット、アプリやゲーム、そして日々の食費に到るまで。節約できるところはたくさんある。

でも、20年後に2倍程度なら、今のプチ贅沢の方が重要な場合も多くないだろうか?
3千円が6千円に、1万円が2万円に。
あんまりインパクトなくない? 20年も待ったんだよ?
てか年収も2倍くらいにはなっていたいよねーという。

だけど20年後に4倍だったら?
3千円が1.2万円、1万円が4万円。 ちょっと魅力的じゃない?
節約したくならない?

パフォーマンスを追う意義はそんなところにもある。

ちなみに年利10%なら20年後には6.7倍だ。
ほんのわずかな利率の違いでも、20年後の倍率の変化は凄まじいものがあるので計算して見てほしい。

上にアドレスバーがあるじゃろ?
年利7%の20年後なら「1.07 ** 20」と打ち込んでエンターをバチコーン。
戻ってくるのじゃぞ。

「面白さ」という現世利益

もちろん、20年後だって極端な話、来世に近い。
4倍以上になるにしたって今のお金は惜しい。

でも大丈夫。パフォーマンスを追うのって楽しいから!
ソシャゲより楽しいから!

新しい情報がどんどん入ってきて、試したいことが山ほどできるから!
なんなら失敗しても良いような気がしてくるから!
ブログやりなよ!

とはいえ大事なのは、退場しないこと

菩薩のようなブロガーのみなさんが恐れているのはこれなのだ。
その大きな手のひらで救ったと思っても、暴落して1年も下落相場が続いた日にはみなこぼれ落ちてしまう。

だからやっぱり、お題目は大事なのだ。

まずはS&P連動ETFかVTIをオススメする。
結局ね。ちゃんちゃん。

mican


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