「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」。
これ、俺はずっと「人は経験ではなく歴史に学ぶべきだ」という意味だと考えてたのね。
でも全く違う意味だったのかもなって。
気づいてなかったの俺だけ?
やだ、恥ずかしい。
mican(@kata_mican)と申す。
愚者のまま勝つ
世の中、「愚者より賢者であるべし」という価値観は一般的なものであると思う。「馬鹿」と言われたら馬鹿にされたと思うし、
「知性的だね」とか「冷静だね」とか言われたら褒められたと思う。
だから、
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
と聞いたとき、人は自然に「あ、歴史に学んだ方がいいんだ」と思う。
しかし待って欲しい。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
とは言えど、今日歴史を学びはじめたからといって急に賢者になれることはない。
わたしは愚者であり、歴史「を」学んだからといってその事実は変わらない。
歴史「に」学ぶことは相変わらずできないからである。
市場で勝つために「賢者」を目指すのは結構。今すぐ修行の旅に出るが良い。
だけど、「愚者」のまま勝つ方法があるなら、そのほうがずっと話が早いはずだ。
敗者のゲーム
「敗者のゲーム」という言葉がある。(本はまだ読んでないんだ、すまない)これはそのまま「愚者のゲーム」とも言い換えられるだろう。
テニスでもPUBGでも構わないが、対人ゲームの基本戦略は「自分にとって判断が簡単な盤面をつくること」、そして「対戦相手に複雑な判断を要求し続けること」だ。
相手が一方的にミスを重ねれば勝てるのが対人ゲームだ。
愚者がまず心がけるべきは前者。
つまり自分がミスをしないことだ。
自分が常に正しい判断を下せるとは限らないという前提、「自分は愚者である」という前提にもとづいて盤面をつくる。
市場は百戦錬磨のツワモノであふれており、彼らは誘惑や脅迫を駆使して、常にキミに「複雑な判断」が必要な盤面に誘い込もうとしている。
その盤面乗ってしまえば終わりだ。ミスを重ねて、まもなく退場することになるだろう。
ミスターマーケットとは、よくいったものである。
愚者の戦略は、判断の簡単な盤面にこだわり続けること。
全世界インデックス投資がそれに当たる。
市場が成長するという前提が崩れない限り勝てる。この上なくシンプルな勝利条件。
一方で市場が全く成長しなくなったらあらゆる経済が萎んでみんな共倒れになるだけなので、敗北条件はほとんど考慮する必要がない。
まさに最強の「愚者のゲーム」。
「自分より馬鹿」を想定しない
「より馬鹿理論」
「より馬鹿理論」なるものがあるらしい。greater fool theory
これを訳したものだという。
株がどれだけ割高であろうと、より高く買ってくれる人がいるなら問題ないという理論らしい。
価格は需給によって決まるのであって、そのものが持つ本来的な価値によって決まるのではないということでもある。
「最上級の馬鹿理論」
それに対して、micanはgreatest fool theory
を提唱する。
「最上級の馬鹿理論」である。
株が多少割高であってもそれ以上の成長に期待してとにかく買ってしまおうという理論(理論と言えるかは馬鹿なので気にしない)。
出口を想定しない。
つまり「自分より馬鹿」に期待しない投資。
つまり、自分こそが「最上級に馬鹿」であると想定する投資。
バリュー投資とグロース投資
バリュー投資は「馬鹿(他人)が正しく評価するのを待つ」投資
バリュー投資は割安で放置されてる銘柄が「正しく評価される」のを待つ投資であるから、市場が「自分より愚か」であるという前提が必要になる。そしてその銘柄が多少なりとも「正しく評価され」たときに売らなければならない。
出口が必要だということは判断すべき状況が増えるということだ。
判断すべき状況が増えるのは、愚かな自分には大変な負担だ。
やりたくない。
グロース投資は馬鹿(自分)がポケーっと「成長を待つ」投資
一方でグロース投資は将来有望な銘柄の「成長」を待つ投資であるから、成長が止まるまで売らなくていい。成長が止まったのをどう判断するか?
いやいや。判断せずに配当でも期待しときましょ。
なんとシンプル!
ETFでやればなおシンプル!
手堅いのはSPY(VOO)、VTI、VT。
どれも成長しなきゃ全世界が困るやつだから、少なくともキミの一人負けになることはない。
ちなみにmicanは、「バリュー投資家」の大半は「ワイドモートグロースもしかしたらちょっとだけ割安投資家」に名乗り変えるべきだと思っている。
長いと思ったら「グロース投資家」でも良い。
本物のバリュー投資家はこちら。
(外部リンク)あるふぁの株式投資
なおバフェットは割安な株を買う投資家ではなく、成長株を割安に買う投資家である。
mican
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